夏のオフィスは、快適な仕事環境であるはずが、多くの人、特に女性にとっては、寒さとの戦いの場となっていることが少なくありません。「冷房が効きすぎている」と感じながらも、周りの人に遠慮して、我慢してしまってはいないでしょうか。このオフィスの「冷え」こそが、冷房病を引き起こし、夏場の生産性を著しく低下させる大きな原因です。賢い対策で、快適なオフィス環境を自ら作り出しましょう。まず、服装による「自己防衛」が基本です。さっと羽織れるカーディガンやジャケット、ストールは必須アイテム。特に、冷気は下に溜まりやすいため、足元の冷え対策が重要です。ひざ掛けはもちろん、見た目が気になるなら、厚手の靴下やレッグウォーマー、あるいはデスクの下に置く小型のパネルヒーターなども有効です。血行を妨げない、ゆったりとした服装を心がけることも大切です。次に、自分の席の位置を見直してみましょう。エアコンの吹き出し口の真下は、冷気が直接当たる「極寒エリア」です。可能であれば、席を移動させてもらうか、あるいは、エアコンの風向きを調整するための「風よけパネル」などを設置するよう、上司や総務部に相談してみるのも一つの手です。周りの人との「コミュニケーション」も重要です。「寒いと感じているのは自分だけではないか」と思いがちですが、実は、隣の席の人も同じように我慢しているかもしれません。「少し寒いのですが、設定温度を一度上げてもよろしいでしょうか?」と、勇気を出して声をかけてみましょう。オフィス全体の快適性を考える、良いきっかけになるかもしれません。また、長時間同じ姿勢でいると、血行が悪くなり、さらに冷えを感じやすくなります。一時間に一度は立ち上がって、少し歩き回ったり、席でできる簡単なストレッチ(足首を回す、肩を回すなど)を行ったりして、血流を促しましょう。温かいハーブティーや生姜湯などを、マグカップで飲むのも、手軽に体を内側から温める良い方法です。オフィスの冷えは、個人の我慢で解決すべき問題ではありません。少しの工夫と、周りへの働きかけで、誰もが快適に仕事ができる環境を目指しましょう。
オフィスでの冷えは万病のもと!賢い冷房対策