ヒメカツオブシムシの幼虫が部屋の広範囲に発生している疑いがある場合、燻煙(くんえん)タイプの殺虫剤(バルサンなど)は、隠れた虫まで一網打尽にできる非常に効果的な手段です。しかし、アパートやマンションといった賃貸物件に住んでいる場合、「使っても大丈夫だろうか」「隣の部屋に迷惑がかからないか」と、その使用をためらう方も多いでしょう。賃貸物件で燻煙剤を使用する際の注意点と、正しい手順を解説します。まず、燻煙剤の使用自体は、ほとんどの賃貸物件で禁止されてはいません。しかし、近隣への配慮は絶対不可欠です。燻煙剤の煙(実際には霧状の殺虫成分)は、非常に微細な粒子であるため、建物のわずかな隙間から隣の部屋や共用廊下に漏れ出てしまう可能性があります。これが、火災報知器の誤作動を引き起こしたり、隣人が煙を吸い込んでしまったりする原因となります。そのため、使用前には必ず、大家さんや管理会社に一言連絡を入れ、許可を取っておくのがマナーであり、トラブルを避けるための最善策です。その際、両隣や上下階の住人にも、「○月○日に害虫駆除のため燻煙剤を使用します」と事前に伝えておくと、より親切でしょう。次に、使用前の準備を徹底することが重要です。まず、火災報知器やガス警報器が反応しないように、付属のカバーをかけるか、ビニール袋とテープでしっかりと覆います。食器や食品、ペット、観葉植物などは、薬剤がかからないように、部屋の外に出すか、大きなビニール袋で完全に覆ってください。パソコンなどの精密機器も同様にカバーが必要です。そして、薬剤が漏れないように、窓や換気口、ドアの隙間などを養生テープや新聞紙で目張りします。燻煙剤を使用したら、規定の時間(通常2〜3時間)は部屋を密閉し、自分は必ず屋外に退避します。時間が経ったら部屋に戻り、窓を全開にして十分に換気を行います。最後に、床などに残った薬剤の粒子を拭き取るため、掃除機をかけ、固く絞った雑巾で拭き掃除をすれば完了です。
賃貸でも安心!ヒメカツオブシムシの幼虫に燻煙剤は使うべき?