私は長年、花粉症の時期になると「病院に行くのが面倒だから」という理由で、ドラッグストアで一番有名な市販薬を買い続けてきました。二週間分で二千円近くする箱を、一シーズンに三、四回は買い足していたので、毎年一万円近くが花粉症対策だけで消えていたことになります。当時の私は、病院へ行けば診察代もかかるし、何時間も待たされることを考えれば、市販薬の方が手軽で安いのだと信じ込んでいました。しかし、ある年にあまりにも症状がひどくなり、仕事に支障が出たため、重い腰を上げて近所の耳鼻咽喉科を受診しました。そこで私は、これまでの自分の節約がいかに「損」をしていたかを痛感することになったのです。初めて受診した日の会計は、初診料と検査代を合わせて二千円ほどでした。驚いたのはその後の薬局です。医師が「長期処方もできますよ」と言ってくれたので、思い切って六十日分の薬を出してもらったのですが、薬代はジェネリックを指定したこともあり、二ヶ月分(百二十錠)で千五百円程度でした。診察代と合わせても三千五百円。つまり、市販薬一ヶ月分の値段で、二ヶ月分のより自分に合った強力な薬と、専門医による安心を手に入れることができたのです。それだけでなく、病院でもらった点眼薬と点鼻薬も、市販のものより効果が長続きし、結果として一日に使う回数も減りました。以前は市販の目薬を一シーズンに何本も買い換えていましたが、病院でもらった一本で十分足りるようになりました。また、通院を始めたことで分かった大きなメリットは、花粉の飛散が始まる少し前から薬を飲み始める「初期療法」ができるようになったことです。市販薬を買いに行くのはいつも鼻が詰まり始めてからでしたが、先生の指導で早めに対策を打つことで、シーズン中の不快感が劇的に軽減され、仕事のパフォーマンスも落ちなくなりました。これは、お金には代えられない価値があると感じています。もちろん、最初は「何時間も待たされるのではないか」という不安もありましたが、最近は多くの病院でウェブ予約システムが導入されており、自分の順番が近づいてから病院へ向かえば、待ち時間は十五分程度で済みます。時間のロスも思っていたほどではありませんでした。もし、今この記事を読んでいる方の中に、かつての私のように「市販薬の方が安上がりだ」と思い込んでいる人がいるなら、一度騙されたと思って病院へ行ってみることをお勧めします。一回の診察で解決するメリットは、お財布にも体にも想像以上に大きいものです。
通院に切り替えて花粉症の薬代を節約できた私の記録