リウマチと診断されてから三年間、私は一円単位で医療費の家計簿をつけてきました。最初は「どうして私だけがこんなに高いお金を払わなければならないのか」という怒りに似た感情がありましたが、記録を続けるうちに、費用の内訳と自分の体調の相関関係が見えてくるようになりました。私の月の平均的な支払額は、生物学的製剤の自己注射を含めて約三万二千円です。これに三ヶ月に一度の定期検査代が加わります。年間で計算すると約四十万円という、決して小さくない金額になります。しかし、この家計簿を詳しく見返すと、治療が軌道に乗る前と今では、お金の使い道が変わっていることに気づきました。以前は痛みで家事ができず、外食や惣菜に頼る機会が増え、さらには「少しでも楽になりたい」という一心で、効果が不確かな健康食品や高額なマッサージに手を出していました。それらの「目に見えない無駄な出費」を合計すると、実は今の薬剤費に近い金額を費やしていたのです。病院で正しく高額な治療を受けるようになってからは、身体が動くようになり、自炊ができるようになりました。マッサージに行く必要もなくなり、仕事の欠勤も減って収入が安定しました。家計簿上の「医療費」の項目は増えましたが、生活全体のコストパフォーマンスは向上したというのが私の実感です。また、家計簿をつけていたおかげで、確定申告の医療費控除の際もスムーズに書類が作成でき、毎年数万円の還付金を受け取っています。この還付金は「リウマチ治療のご褒美」として、家族で美味しいものを食べる資金にしています。リウマチ治療の費用を単なる「出費」として捉えると心が折れますが、自分の体をメンテナンスし、豊かな生活を継続するための「維持費」として捉え直すと、一回一回の支払いに前向きな意味を見出せるようになります。数字という客観的なデータで自分の病気と向き合うことは、感情に流されがちな闘病生活において、冷静さを保つための強力な武器になってくれました。家計簿は、私が病気に支配されるのではなく、自分の人生を自分でコントロールしているという証でもあるのです。